醤油絞り
醤油作りはグループで作ります。
グループで管理していて、醤油絞りの時には
「しぼり師」と呼ばれる専門家がやってきて絞ります。
しぼり師、岩崎さんの軽トラックです。
道具が全部積んであります。
朝、荷台からおろす作業から始まります。
これがもろみの入っている樽 二つ。
黄色い人は、グループリーダーの北原さん。元、理科の先生だから温度管理とか丁寧です。
前掛けつけた人が しぼり師「岩崎さん」。あごひげが仙人のようです。
その後ろに、赤茶けた葉っぱが見えますが、柏の木です。
柏の葉は、新しい葉っぱが出てくるまで、ずっと冬の間枯れた葉をつけたままです。
春になって、芽吹いてくると同時に、枯れた葉が落ちるのです。
なので、子供の日に柏餅を食べるのは、子供の成長を祈る意味もあるそうで、
柏の葉の話から、岩崎さんの「しぼり師」の後継者が育たない事には
高齢になっても、岩崎さんは「しぼり師」を続けるのだ、と、誰かが言ったら
今は若いしぼり師が沢山育ってきている。と岩崎さんが言ってました。
耳ピアスした、茶髪の男子が・・・なんて噂も聞きました。
岩崎さんのトラックには、薪ストーブと湯沸かし釜まで積んであります。
それを使って、薪に火をつけてお湯を沸かします。
沸かしている間に、醤油絞りの船の用意をして、
お湯が湧いたら少しづつ もろみの中にお湯を入れて、混ぜていきます。
最終的には樽の淵のそばまで入れました。
よーく混ざって美味しくなったら、
しぼり袋に入れていきます。
袋に二杯入れて、船の中に置きます。
樽の中がなくなるまで続けます。
絞る前から、生醤油が出てきます。
醤油のしぼり袋に、樽の中身が全部入ったら
ジャッキを乗せて絞ります。
ジャッキで圧をかけてドンドン絞ります。
お天気は晴れ、暖かい日で、外の作業が楽しかった。
もろみを絞り終わった袋は集められて、
次は、搾りかすを出して、袋を洗います。
搾りかすは、あとからみんなで分けて持ち帰り、
料理の時に調味料として使います。
うまみがたっぷりの大豆と麦です。
炒め物や煮物などに入れて使ってます。
皆で、ぺったんこになったもろみを
袋を裏返しにして、黄色の樽の中に入れていきます。
もろみを出した後、綺麗に洗って干しました。
風があったので、乾きが良かったです。
これが樽の中に集められた 搾りかす。もろみです。
生醤油は窯で熱せられ、85度まで温度を上げていきます。
醤油のアク取りです。
アクと言っても、醤油の泡のような物。
悪いものではないので、スフレ状の醤油を野菜に付けて食べようと
急きょ、採れたて大根をいちょう切りにして、
クリームのような醤油の泡をつけて食べました。
皆、美味しいと口々に絶賛。
塩分濃度計で見ると、ぴったり線の下で、良い感じ。
85度に温度が上がったら、かまどの火を出して、それ以上に上がらないようにします。
そして、また黄色の樽に入れます。
一週間放置して、
おりが沈んでから、ビン詰めをするのです。
醤油のお値段は、正会員(実際作る工程の作業に参加する人)と
賛助会員、(出来上がった醤油を購入する人)とでは
値段は違うけど、それでもきっと驚くほど安いお値段で購入できると思います。
正会員は、作る工程の作業に参加が出来て
絞った後のもろみも料理に使えて、
味が変化する過程の味見が出来たり、
加熱処理中のアクで大根を食べたり、
それよりなにより、しぼり師岩崎さんの 人間ライブを体験、
そんな風に正会員にはお得があって、美味しい醤油を安く手に入れられるなんて
申し訳ないくらいありがたいです。(会員募集)
昔は個々の家庭で味噌、醤油を作っていたらしい。
塩だって、作っていた。それが今はそういう文化が失われそうになっている。
残していかなくてはなりませんね。
大きな災害があって、色々なものが流通しなくなったら
自分の家に、味噌、醤油があるって、とても心強いですね。
そんなことがなくたって、生活に必要な基本的なものが自給自足できるのが理想です。
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